【ドラムのギモン】レギュラーグリップで出来ること・出来ないこと
ドラムのグリップの違いについて
ドラムスティックの握り方には、大きくわけてマッチドグリップとレギュラーグリップの二種類があります。
マッチドグリップがこういう握り方。
要するにまあ、普通といえば普通の握り方です。
これがよく見る「ドラマー像」でしょう。全世界の9割以上のドラマーがこのマッチドグリップを使っています。
それに対してレギュラーグリップというのがこれです。
左手に注目。手の甲を下に向けるようにして、なんだかよくわからない感じで握ってますよね?これです。
ジャズとかでよく使われていましたが、最近はマッチドグリップのジャズドラマーも大勢います。というかそっちの方が圧倒的に多いです。
正直言って、レギュラーグリップの方がスティックの扱いが数倍難しくなります。
初心者はまずマッチドグリップから始めた方がいいですし、レギュラーグリップなんて出来なくてもプロにはなれます。
ただ、レギュラーグリップの使い手に凄腕ドラマーが多いのも事実。そしてそれに憧れてひそかにレギュラーグリップを練習する人たちが少なからずいるのも事実。
ということで、そんな人たちのギモンに答えていきます。
ドラムロールできるの?
できます。
ドラムロールには、スネアにスティックを押し付けるバズロールと、左右二打ずつ叩いて粒のそろった音を出すオープンロールがありますが、どちらもできます。
この動画を見てください。
0:08~、短いですが綺麗なオープンロールをやっています。その他いろんなところでダブルストロークを使っていますし、そのくらいレギュラーでも全然いけます。
3:38~はバズロールも。これはけっこう長めにやってますが、ブレイクが凄くかっこいいので最後まで見てみてください。
「どうやってやるの?」という方は、YouTubeとかで検索してみてください。
オープンリムショットできるの?
できます。
こういう質問がよく出るのは、単純に「レギュラーグリップでオープンリムショットが叩きにくい」からなんですね。ここで躓いちゃう人けっこういるみたいです。
オープンリムが決まらない、でもプロのレギュラー使いは簡単そうにやってのけている、練習不足だ!頑張らなきゃ!と思われがちですが
そんなことありません。レギュラーグリップのリムショットにはコツがあるんです。
そのコツというのが、スネアのセッティングです。
わかりやすい動画を探してきました。buddy richのソロです。
スネアを観客側に傾けているのがわかるでしょうか?
実はこれをするだけで、レギュラーグリップのリムショットが100倍楽になります。原因は練習不足にあるとは限らないのです。
傾け方、傾き具合は人によって微妙に変わるので、いろいろ試してみてください。
ロック叩ける?
叩けます。
イギリスのロックバンド、The Policeのドラマー・Stewart Copeland。
レギュラーグリップですが、マッチド顔負けのロックドラムを叩きます。
力強いバックビートも、手数多めのフィルインもなんのその。しかもグルーヴもあって凄く気持ちいい。
日本でいうと、ウルフルズのドラマー・サンコンJr.がレギュラーグリップです。
超個人的な話をすると、僕の兄の結婚式で流したのがこの「バンザイ」という曲でした。どうでもいいですね。
今ではあまり名前を聞かなくなってしまいましたが、ひと昔前は絶大な人気を誇ったロックバンド。サンコンJr.のドラムの腕前は賛否両論って感じですが、僕はテクニックは無くても「いいドラム」を叩ける、素晴らしいドラマーだと思います。
レギュラーグリップでロックを叩く一番のメリットは、「それだけで個性になる」こと。
今はロックどころかジャズでも人口が減ってるのでチャンスです。個性を作りたい方はぜひ習得しましょう。
はい。今日はこのくらいでお終いにします。
他にも何か質問あったら、ぜひ送ってください。