ここだけの話。

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音楽、本、その他いろいろな記事を書いているつもり。

andymoriがALになって思うこと

こんにちは。ドラマーのパプキン(@pump_bloger)です。

今日はバンド紹介やります。

 

今日紹介するのは僕の大好きなバンド、andymori

とみせかけてALを紹介します。

 

前にサニカーを紹介したときに「いつかandymoriも紹介したい」とか言ってたくせに、andymoriふっとばしてALから紹介することになりました。

なぜかというとそういう気分だからです。最近andymoriよりALの方がよく聴いてるからです。

というわけで、やっていきましょう。

 

andymoriの復活、「AL」

知ってる人がどれくらいいるのか分かんないですけど、昔andymoriっていうそれはもう素晴らしいバンドがあったんですよ。

メンバー全員が輝いてて、特にボーカルが声も容姿もピュアな少年みたいな美しさで、一目見たら誰もが応援してあげたい!と思えるような、かわかっこいい感じで。

まぁ、なんやかんやで解散しちゃったんですけど。

 

その後、andymoriメンバーが再集結+一人新メンバーを加えて結成されたのが、ALというバンドです。

詳しく言うと、andymoriメンバーが小山田壮平(Vo. Gt.) 藤原寛(Ba.) 後藤大樹(Dr.) の三人、そこに加わったのが長澤知之(Vo. Gt.)。

小山田壮平と長澤知之は昔から仲が良く、楽曲製作なども一緒に行っていたそうです。

 

「NOW PLAYING」が名曲すぎる

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とりあえず一番最初に聴いてほしいのがこの曲。

サビらしいサビもない、同じようなメロディーを繰り返しながら、だんだん演奏を激しくしていくスタイル。

リズムギターが入ると途端に音が厚みを増してかっこいいですね。

 

で、演奏面とか声とかメロディーとかも好きなんですが、それよりも歌詞ですよ。

僕はこの曲が「ALで一番泣ける歌詞」だと思っています。

でも分かるんだ この高鳴りが メロディーが 今 今なら

 この歌詞ね。大げさではなく感動しました。

感動するほどいい歌詞か?って思われるでしょう。長くなりそうですが説明します。

 

何度も言うようにボーカルの小山田壮平はandymoriってバンドをやってたんですが、その時代にこういうことがあったんですよ。

「小山田壮平が脱法ハーブ使用、ホテルで大暴れ。」

まぁ違法では無いのですが、それなりに話題になりました。で、それに続いてこれ。

「小山田壮平、飛び降り自殺未遂。」

しかもandymori解散直前に。解散ライブ・イベントも全て休止。それはもう大変な事態。

 

ファンのみなさんならこう思うでしょう。

小山田壮平くん、大丈夫・・・?

 

大丈夫じゃないです。精神が不安定なのは目に見えてわかります。

考えてみてください。自殺ですよ?死んだ方がましだって思えるんですよ?相当なものですよね。

自殺したくなるほど塞ぎこんで、苦しんで、追いつめられて、・・・

 

ALという形で、小山田壮平は復活しました。

 

でも分かるんだ この高鳴りが メロディーが 今 今なら

どうでしょう。絶望の淵から這い上がって再び音楽を奏でられる、そんな幸せに満ちた歌詞に聞こえるでしょう?

音楽を楽しむ余裕すら無い、そんな状態だったところから、「胸の高鳴りがわかる」状態になった=完全に立ち直ったわけです。

 

そう考えると、

今 白い羽 空から降ってきて
君に手紙を書くチャンスだ チャンスだ 

今 南風 突然吹いてきて
キャンバスに絵を描く チャンスだ チャンスだ

これらも「歌詞が書ける」「メロディーを作れる」ことへの喜びが詰まった歌詞に聞こえてきます。

やっぱり音楽を聴くときはバンドの歴史とか時代背景とか、そういうことを知っておくとよりおもしろいものですね。

 

ALはメンバー全員がかっこいい!

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珍しくストレートな応援ソング。メンバー全員がそれぞれどこかで主役になれるように出来ている曲です。

andymoriもメンバー全員がかっこよかったですが、ALは特にその感じが強い。ボーカルがメインで演奏はそれを支える、ではなく、全員対等みんな仲間っていう雰囲気がすごく伝わるようになった気がします。

 

上京二年 社会人一年目の彼
楽したい 楽したい 楽したい
トイプードルを撫でながら息をつく彼女
甘えたい 甘えたい 甘えたい

まずこの辺の歌い出しからは長澤知之がメインボーカル

ちょこちょこコーラスも入りながら一通り歌ったら、

すっかり疲れて電車に揺られている夜
眠りたい 眠りたい 眠りたい
カップ麺すすりながらホームドラマを見て
繋がりたい 繋がりたい 繋がりたい 

 ここから小山田壮平にバトンタッチ。メインボーカルが切り替わります。

そのまま同じように一通り歌ったら間奏に入ります。

 

そして2:14~、ドラム⇒ベース⇒ギターの順に2小節ずつのソロ!

よき。メンバー紹介っぽくて素敵です。

軽快なドラムソロからベース⇒ギターの低音と高温のギャップが印象的。コピバンとかで演奏しても映えると思います。

 

andymoriとALの違い

曲調でいうとロックからポップ寄りのもが増えました。

あとandymori後期のドラマーでなく前期のドラマーの方がALに参加して、「また後藤のドラムが聴ける!」と喜ぶ声をよく聞きます。

そしてツインボーカル。作れる楽曲の幅も広がりますね。

 

そんな風にいろいろと違いがありますが、一番注目したいのはやっぱり「小山田壮平の変化」でしょうね。

 

何度も言うように、andymori時代はかなり精神的に不安定のところがありました。今思えばその繊細さからくる危うさもカリスマ性のひとつだったのかもしれません。

今はそれが吹っ切れたからか、どこか落ち着きとか余裕があるように感じます。

ロックバンドの音楽性の変化でありがちな、「昔は初期衝動があったが、今は丸くなった」みたいな。それと似ていますね。

 

「ALを聴いたらいつまでも変わらない壮平くんがいて安心した!」みたいな人もいますが、いやいやそんなこと無いでしょ、って思ってしまいます。

それを良しととるか残念ととるかは人次第ですが、小山田壮平は確実に変わってます。

 

あのガラス細工のような危うさがあるカリスマ全盛期andymoriも懐かしいですが、今みたいな確かな幸せのあるALもまた良し。って僕はそんな感じ。

これからの活動に期待です。おわり。