ここだけの話。

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音楽、本、その他いろいろな記事を書いているつもり。

NUMBER GIRLの魅力について語る。

こんにちは。アマチュアドラマーのパプキン(@pump_bloger)です。

みなさんNUMBER GIRLってバンド知ってます?

ラバーガールじゃなくてナンバーガールです。ハンバーガーじゃなくてナンバーガールです。

 

僕は最近は聞いてなかったんですけど、今日YouTubeの関連動画になぜか突然現れて、懐かしくなって何曲か聞いてました。

YouTubeコメント欄で「今どきの中高生は知らんだろうなぁ」とか調子こいたことほざく輩が湧くくらい割と古めのロックバンドなんですけど、今日はそんなNUMBER GIRLの魅力を話していこうと思います。

とりあえず聞いてほしい

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まずサウンドが超独特

尖った音でギャンギャン鳴ってて、どういうレコーディングしてんのか妙に音が騒がしいですね。綺麗に響く音がひとつもない。

楽器隊も楽器隊ならボーカルもボーカル。容姿だけ見ると冴えないサラリーマンです。特に綺麗な声でもかっこいい声とも言えない。

 

更にそのインパクトを後押ししてるのがPVの漫画。上手なのと味のあるのがあるんですけど、味のある方はボーカルの向井秀徳さんが描いてます。上手な方はその友人。

なぜ描いた。

あと擬音語にも味がある。2:27のドボウはファンの間でもよくネタにされます。

 

まぁこんな風に、ナンバーガールってのは千鳥もびっくりのクセが凄いロックバンドなんですが、このバンド、聞けば聞くほどかっこいいんです。

詳しく解説していきます。

 

歌詞が完全にオリジナル

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歌詞が凄い。誰のパクリにもなってない。独自の世界観が完全に出来上がっています。

発狂した飼い猫を
川へ捨てに行って
念仏唱えてさようなら
中古の戦車を拾って帰る 

初っ端からこれ。発狂というワードだけでインパクトがあるのに、なんの悲しさも見せず「念仏唱えてさようなら」、飼い猫のことなんか忘れたように「中古の戦車を拾って帰る 」。

隠れた狂気というか、戦争が良しとされていた時代のような、殺伐とした空気をひしひしと感じます。

 

作詞のセンスがずば抜けてる人って、理屈で意味わかんなくても情景がちゃんと浮かんでくるんですよ。井上陽水の少年時代とか。

で、ナンバーガールにもそれがある。歌詞に主張がなかろうと、文法がめちゃくちゃだろうと、ちゃんと情景が伝わるし、感情が揺さぶられるんです。

都会の野良猫 眼光鋭くなって
鉄風の中 少年たちは球ひろい
そう 鋭くなって 笑った少女と目があった
風 鋭くなって 都会の少女はにっこり笑う!!
にっこり笑って 鋭くなって 笑って笑って 風鋭くなって 

 意味わかんなくても怖いですし、意味わかんないからこその怖さです。日常に潜む狂気になんとなく気付いたような。

風が鋭くなるっていうのも、今まで全く気付けなかったけど、「あ、そういえばそういうときあるかも」って思いましたから。向井秀徳さんはそういうところにいち早く気付けるんでしょう。やっぱり感受性があるんですね。

 

初期衝動の塊

初期衝動ってのはロックバンドの音楽性の話とかでよく使われる言葉で、心の底から湧き上がる情熱をそのまま音楽にしたときに出来る焦燥感や疾走感みたいなもののことを言います。

ロックバンドって、最初はストレートなロックサウンドで叫びまくるような曲で、年をとるにつれて丸くなってポップでトリッキーな曲になっていく、っていうパターンが多いじゃないですか。その最初のなりふり構わず音楽やってるストレートな感じが初期衝動なんですが、

NUMBER GIRLは、結成から解散までずっと初期衝動の音楽作ってたんですね。

 

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例えばこのOMOIDE IN MY HEADは、1stアルバムの1曲目に収録された曲です。解散ライブで最後から二番目に演奏された曲でもあります。

これぞ初期衝動!って曲で、歌詞から歌い方から演奏から、もっと言うとMCから情熱と焦燥感が溢れ出てます。

しかもライブverほど熱を増して、テンポも速くなって疾走感がより強調されてますね。

 

バンドがそんなだからか、ファンも熱狂的な人が多いです。

いい意味で心酔している感じ。それこそ宗教じゃないですけど、何かに全てを委ねている人のかっこよさと美しさ、それに脆さと危うさ。

そういうファンの姿あってこそのNUMBER GIRLというか、NUMBER GIRLの音楽と音楽に対する姿勢、それを応援するファンの姿勢、そういうの全部含めて初期衝動だと言えるんじゃないかと思います。

 

向井秀徳のカリスマ性

NUMBER GIRLをNUMBER GIRLたらしめる存在が、ボーカルの向井秀徳。

見た目は冴えないおっさんのくせに、この人が凄くかっこいい。

 

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これが解散ライブ最後の曲。

4:34~、伝説のバンドがこれで解散というのにも関わらず、泣きもせず笑いもせず一言「乾杯!」

痺れますね。痺れます。

今のロックバンドでは見られないかっこよさですね。ファンに媚びるのでなく、でもファンを下に見てるわけでもなく、飲み友達にするようなただただ対等な乾杯です。

そしてそこに他のメンバーがしっかりとついてきてるのが、またかっこいい。ベースのナカケンとか明らかに泣いてるし落ち込んでるのに、向井にならって何も言わず立ち去る。

向井秀徳が中心にバンドが回ってて、でも絶対にメンバーが欠けることは許されなくて、そういうとこが本当に憧れるんです。

 

作詞のセンスもそうですけど、やはり向井秀徳は天才だと思います。このカリスマ性は唯一無二。

ブルーハーツの甲本とか、長渕剛みたいなカリスマとはまた違うんですね。何が違うか説明できないんですけど、向井秀徳だけの独特なカリスマ性があるんです。

 

NUMBER GIRLのおすすめアルバム

こんな感じで、とりあえず今回はおしまい。

最後におすすめアルバム紹介しときます。

 

サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態。

NUMBER GIRLはライブ盤の方がかっこいいです。そしてボリュームも凄い。ここで紹介した4曲は全て入っています。

気に入ったらぜひ聞いてみてください。

 

おわり。