「くるり」メンバー変遷と音楽性の変化まとめ
第1期 1996年2月 - 2001年8月
岸田繁 : Vo. / Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
森信行 : Dr.
<アルバム>
さよならストレンジャー
記念すべき1stアルバム。デビュー曲「東京」のアルバムMixバージョンが収録されています。
図鑑
「青い町」など、激しいギターロック調の曲が多い。岸田曰く「バンドもすごい仲の悪かった時期」らしいです。
TEAM ROCK
この頃から電子音楽を取り入れはじめる。「ワンダーフォーゲル」「ばらの花」「リバー」など、数々の名曲が生まれました。
定番とも言えるストレートなサウンドでデビュー。スリーピースバンドとして活動を開始。
しかし、「TEAM ROCK」あたりから、音楽性が電子音楽の方へ寄っていきます。
この思い切った音楽志向の変化が、名曲を生み出すことに。
第2期 2001年9月 - 2002年7月
岸田繁 : Vo. / Gt.
大村達身 : Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
森信行 : Dr.
<アルバム>
THE WORLD IS MINE
くるり初の、海外でのレコーディングが行われました。ダンスミュージック色の強いくるり人気曲「WORLD'S END SUPERNOVA」など収録。
大村達身が加入し、音の厚みが増していくとともに、音楽性はエレクトロニカからダンスミュージックへ。
ハウス音楽に挑戦した「WORLD'S END SUPERNOVA」でロック界に一世を風靡。
サカナクションのドラマー・江島啓一も、テレビ出演の際に「衝撃を受けた」と語っています。
第3期 2002年7月 - 2003年10月、2004年11月 - 2006年12月
岸田繁 : Vo. / Gt.
大村達身 : Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
<2002年6月 脱退>
森信行 : Dr.
<2004年10月 脱退>
クリストファー・マグワイア : Dr
<アルバム>
NIKKI
クリストファー・マグワイア脱退後のアルバム。「赤い電車」「Superstar」など収録。
岸田は「デビュー当時の自分ならこのアルバムを嫌う」なる意の発言をしていたそう。
音楽性は電子音楽の雰囲気を残しつつ、UKロックをベースとした音楽へ。
「Birthday」「虹色の天使」など、明るい曲も増えてきました。
2002年7月で森が脱退し第3期へと移り、2003年11月にクリスの加入で第4期へ、その後クリスの脱退により、2004年11月再び第3期に戻る。
第4期 2003年11月 - 2004年10月
岸田繁 : Vo. / Gt.
大村達身 : Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
クリストファー・マグワイア : Dr.
<アルバム>
アンテナ
インタビューで岸田は「クリストファーのアルバムやなと思ってて」と述べる。シングルでは打ち込みでやっていたドラムを、クリスが叩き録りなおした「How To Go <Timeless>」収録。
電子音楽の要素が後退し、ロックに回帰。岸田曰く「飽きてしまった」らしい。
くるりの傑作とも呼び声の高い「アンテナ」。ファンの間でも「この編成が一番好き」と言われることがあります。
音楽性は再びロックへ。初期よりも独創性があって、シンプルながら力強いサウンドになりました。
クリストファー脱退後は、再び第3期メンバーに戻ることに。
第5期 2007年1月 - 2011年6月
岸田繁 : Vo. / Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
<脱退>
大村達身 : Gt.
<アルバム>
ワルツを踊れ Tanz Walzer
クラシック音楽の影響が現れているアルバム。映画「天然コケコッコー」の主題歌「言葉はさんかく こころは四角」収録。
魂のゆくえ
ロックをベースに、様々な音楽を取り入れたアルバム。ほぼノーコンセプトで作られたそう。収録曲「愉快なピーナッツ」「太陽のブルース」「さよならリグレット」はCMソングにも起用されました。
言葉にならない、笑顔を見せてくれよ
パーカッション奏者であるboboをサポートドラマーに起用し、スリーピース構成が曲の中心に。ユーミンとコラボした「シャツを洗えば」や、人気曲「魔法のじゅうたん」収録。
人気メンバーだったクリストファー、大村達身が抜け、オリジナルメンバーである二人だけになります。必要なパートはサポートメンバーで埋めながら収録。
音楽性は更に多様化し、クラシック音楽の要素も取り入れられていきます。
第6期 2011年6月 - 2011年12月
岸田繁 : Vo. / Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
吉田省念 : Gt. / Cho. / Vo. / Vc.
ファンファン : Tp. / Cho. / Vo. / Gy
田中佑司 : Dr
<アルバム>
Wonderful Life(未音源化)
未だ発表されていない。詳しいことは不明。
いっきに三人のメンバーが加入。しかし、この時期発表されたアルバムはひとつも無いです。
Wonderful Lifeも早く音源化してほしいところ。
第7期 2012年2月 - 2013年4月
岸田繁 : Vo. / Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
吉田省念 : Gt. / Cho. / Vo. / Vc.
ファンファン : Tp. / Cho. / Vo. / Gy
<脱退>
田中佑司 : Dr.
<アルバム>
くるりアルバム史上最多曲数、最長時間である全19曲が収録。うち17曲が英語タイトル。また、メンバー全員がメインボーカルを務める楽曲を収録。
琥珀色の街、上海蟹の朝(ミニアルバム)
くるり唯一のミニアルバム。のんびりとした曲が多く、シティポップなどの黒人音楽にも着手。
ここでまさかの田中佑司が脱退。トランペットというまた新しい音を取り入れ、シティポップへの挑戦も始まります。
岸田曰く「ブラックミュージックっぽいことは、今まであえてやってこなかった。避けてきた。」「20周年ということで、一回タガを外した。」のだそう。
第8期 2013年5月 - 現在
岸田繁 : Vo. / Gt.
佐藤征史 : Ba. / Cho. / Vo.
ファンファン : Tp. / Cho. / Vo. / Gy
<脱退>
吉田省念 : Gt. / Cho. / Vo. / Vc.
<アルバム>
THE PIER
「Liberty & Gravity」など、『変だけどいい』と話題になった曲多数。「Remember Me」「Loveless」など、ゆったりした人気曲も収録。
変な曲調が増えてきて、独創性も更に増してきました。ストレートな初期とは真逆で、浮遊感がある曲が多いように感じます。
くるりのその後は...?
メンバーの加入と脱退を繰り返し、「音楽業界のブラック企業」とも言われてしまうくるり...
特にドラマーの入れ替われが激しく、早く安定したドラムメンバーが欲しいところです。
候補としては、よくサポートで入っているあらきゆうこ、クリフ・アーモンドなんかがあり得そうですね。
くるりにはこれからも新しい音楽に挑戦し続けてほしいです。
おしまい。