ここだけの話。

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多趣味な学生の多趣味な奮闘記。

アジカンファンが本気で考える『アジカンの名曲』30連発

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まえおき

このブログでも、昔やってたTwitterでも、リア友にも、それはもう飽きるほど言っているが、

僕はASIAN KUNG-FU GENERATIONことアジカンの大ファンである。

 

皆さんはすでに耳にたこができるくらい聞いただろうが、アジカンの素晴らしさをもう一度おさらいしてみよう。

まずは歌詞だ。NUMBER GIRLの影響を受けた、文学的な歌詞。意味があるともないともつかないその歌詞は、聞くもの全てを魅了し、後藤正文ことゴッチの創り出す不思議な世界に巻き込まれていく。

そう、そのゴッチの声の中毒性もまた魅力的だ。最近はキノコ髪の中性的で声が高いボーカルバンドがトレンドだが、その中でゴッチの声は抜きんでて低い。他のバンドのボーカルと比べてというか、一般人と比べて低い。その低音ボイスの依存性はアルコールやニコチンと並ぶ。

ゴッチの話ばかりだが、他メンバーと一緒に作り上げるバンドサウンドを忘れてはならない。ゴッチの歌うメロディーをサポートする演奏は、ボーカルを邪魔することもなく物足りないこともなく、非常にいいバランスを保っている。その中でも特筆はドラムの安定感だろう。マーチングで鍛えたドラマー伊地知潔の演奏力は、他のバンドを一回りも二回りも上回っている。ついでに言うと顔もかっこいい。

 

…ベラベラとまくしたててしまった。細かいとこはどうでもいいから、アジカンはいいバンド、というとこだけは覚えておいてくれ。

さて、アジカンのほとんど全ての楽曲を聴いてきた僕が、アジカンのおすすめ曲を30曲紹介する。なぜそんなにたくさんかというと、30曲までにしか絞れなかったのだ。

これは知名度、売り上げ問わず、僕の独断と偏見で選ばせてもらう。覚悟して聞け。

 

アジカン名曲30連発

1.ブラックアウト

強調しておきたいのが、ちょっと変わった曲の構成である。

掻き消してしまわないように
二つの黒い目が夜に輝いても
冬の雪原に茹だる炎天下
鈍る皮膚感覚
僕を忘れないでよ

これがサビだ。と思われる。

「か~きけぇ~してぇ~!」だもんな。たぶんサビであろう。

今 灯火が此処で静かに消えるから
君が確かめて
ただ立ち尽くす僕の弱さと青さが
日々を駆け抜ける

そしてこれが、Bサビである。

そう、この曲は一度盛り上がって、サビ(と思われる)部分のあと、もう一段階の盛り上がりがあるのだ。AメロBメロのように、AサビBサビがあるのである。

どうだろうか。これだけでアジカンというバンドが、いかに挑戦的なバンドが分かったのではないだろうか?

2.夏の日、残像

切なさ漂う、青春の曲だ。

あっという間に過ぎ去ってしまう、夏の甲子園のような歌である。それも甲子園の応援歌などではなく、甲子園に敗れる野球児の心情を歌った歌である。

夕立ち 蝉の音 報われぬ幻想
僕だけ残して流れて流れた

流れて、流れた。

流れているのは分かっていても何もすることが出来ず、気付いたら流れきってしまっていた。

野球青春とは無縁だった僕の思い当たることといえば、夏休みの宿題くらいである。

3.自閉探索

僕の薄っぺらい言葉で表現するとすれば、サビが凄すぎる曲だ。

心に響かぬ言葉
僕だけもう意味を失うだけ

響けど届かぬ言葉
君だってもう僕を忘れるだけ

心に響かぬ、響けど届かぬ、不確かで不安定な言葉という存在。

僕は意味を失い、君は僕を忘れる。この手元に何も残らない、言葉の無意味なところに気付いてしまった虚無感。苦しくはならないだろうか。

...いや、そうじゃない。サビの歌詞が凄いのではないのだ。ゴッチの歌の表現力が凄いのである。

叫ぶというより、泣き叫ぶという表現がしっくりくる。ゴッチの才能が垣間見える曲である。

4.君という花

神が授けたメロディー。驚異的な美しさだ。

そしてこの曲は、ロック界の「四つ打ち裏打ちビート」ブームの火種役となった曲でもある。

四つ打ち裏打ちビートとは、バスドラ四分音符、ハイハット八分音符の裏という、猿でもできる簡単ノリノリビートである。

KANA BOONやキュウソネコカミなんかがよく使うビートだ。特にKANA BOONは影響を受けたアーティストとしてアジカンを挙げており、最近発売されたトリビュートアルバムで「君という花」をカバーしている。

アジカンがロック界に与える影響は計り知れない。

5.夕暮れの紅

あまり有名どころではないが、もっと人気が出てもいい曲だと思ったので書かせていただく。

「うぉ~ぉ~ぉ~」から入るサビの解放感、いっきに世界が広がるこの感じが好きだ。感動さえ生まれる。

そしてラスサビの歌詞。

始まりの前に「意味ない」なんて言わないでよ
溢れ出す何か、継ぎ接いだ想いが刺さっている
漠然と未来を夢見ても 明日だって不安で笑って泣く

自分の中から溢れ出す「何か」、それはアイデアかもしれないしモチベーションかもしれないし、相手に伝えたい恋心かもしれないし....そんな「何か」を外に出し続けて繋げたいった想いが、しっかりとそこに根付く。

「ここで頑張ればいつかは夢が叶う...」なんて考えてテンションが上がることもあるけど、やっぱりただの明日が怖くて不安になりながら、笑ったり泣いたりしながら日々を生きていく。

ひたすらに努力を続けて、努力の先にある数十年先を夢見ていい気分になって、そのくせにただの明日に怯えて、さまざまなことを経験しながらひたすらに生き続ける人間の愛しさが詰まった歌詞だ。

 

どうだろうか。僕の解釈は。

言い遅れたが、僕の解釈の大部分は僕の経験をもとに構築される。歌詞と僕の経験考えを無理矢理にでも繋げるのが僕流解釈なのだ。

その結果ずいぶんと主観で勝手な結論に至ることがよくあるが、まぁ人間の解釈なんてそんなもんである。

とりあえず僕は、それぞれが自分の頭を使って曲を理解しようと努めてくれれば、それで満足だ。

6.リライト

アジカン史上最大のヒット曲であり、アジカン出世作であり、アジカン一発屋だと勘違いされる根源にある曲でもある。

この曲の大きな特徴がその勢いだ。サビの疾走感が特に凄い。

消してリライトして
くだらない超幻想
忘られぬ存在感を

これだけ書くとめちゃめちゃ地味だが、曲を聞けばふっとぶこと間違いなし。

「けしてぇぇぇぇ!!リライトしてぇぇぇぇ!!くだぁーらーなぁーチョッゲッソン!!」である。文字に起こすとほんとにこんな感じだ。

 

そのあまりに印象的な歌い方だけが頭に残ってしまうが、よく聞くとけっこういい歌詞だ。

くだらない妄想や幻想、忘れたくてもいつまで経っても忘れることができず、「消して!書き換えて!」である。誰もが一度は経験があるだろう。

そう、中学時代の黒歴史である。これは本当にどうにかして消せないものなのだろうか。

7.君の街まで

ファンの間では、MVが迷作名作だということで知られている。

この歌詞とは一切関係なく巨大ザリガニが現れるという破壊力。どうかしてるぜ....

 

揺らいでいる頼りない君もいつかは
僕らを救う明日の羽になるかな
まだ夢のような場所までは飛べなくても
羽ばたいている間は消えないから

なんて勇気づけられる曲なのだろうか。

いつも優柔不断で頼りない君。今はそんなでも、きっと明日は僕らを救うようなスーパースターになっているかもしれない。

まだ夢は叶えられないけれど、夢に向かって努力し続けている間は、可能性が無くなることはない。

 

アジカンは「君」という言葉をよく使うけど、この場合の「君」は、恋人というよりは友達、それも小学生くらいの頃の男友達のように感じる。

揺らいでて頼りなくて冴えなくていつも逃げ出す君、そんな君にまだ期待できる、そんな君をまだ信頼できる。

そんな根拠の無い期待や信頼は、小学生くらいにしか出来ないからなのかもしれない。

8.Re: Re:

アニメ「僕だけがいない街」で、12年も昔の曲にも関わらず主題歌に大抜擢。さらにアニメの内容ともぴったりということで、「アジカンの奇跡」との声も挙がった曲。

 

記憶だって 永遠になんて
残らないものとおもい知って
僕はずっと掻きむしって
心の隅っこで泣いた

「思い出は一生残り続けるから~♪」なんて生温い音楽を周りが歌う中、アジカンゴッチは「記憶なんて残らない」とばっさり。

その通りなのだ。甘ったるいこと言ってるんじゃない。

思い出は一生じゃない。そのうち忘れられるものだし、だからこそそれに気付いたときに焦り悲しみ、思い出の大切さを知るのである。

ゴッチの思考の深さがわかる。

9.海岸通り

アジカンのゆったり曲の代表格であり、ひと通りアジカンを通ったアジカン通からの評価も高い曲だ。

ノスタルジックなサウンドと優しい歌詞がポイントだ。

あれがない これもない
どんな希望も叶えたい欲張り
そんな僕らの足りないものだけそっと包むように
夕凪の最後には優しく揺らぐ風
海岸通りに春が舞う

現代人に増えた、何もかも欲しがってしまう心。そんな欲望なんかどうでもよくなるような、海岸通りの風と景色。そこでふと春を感じるのだ。

なんて詩的な歌詞。ゴッチの優れた感性が成せる技である。

 

内地の方に住んでる人は滅多にできないかもしれないが、心がもやもやしたときは海に行ってほしい。できれば人が少なくて、綺麗な海がいい。一人で海を眺めると、本当に穏やかな気持ちになるのだ。

僕もモチベーションが出ないときは何となく海に足を向けるのだが、これがもうクセになってしまっているのである。

10.ワールドアパート

アジカンはサビで「おぉっ」と言わせるような曲が多いが、これもその類に入る。

遠く向こうで
ビルに虚しさが刺さって
六畳のアパートの現実は麻痺した
目を塞いで
僕は君を想い描いて
想像の世界で君も全部なくして
分かったよ

これまた無理にある解釈で申し訳なくなるが、これを「恋人を亡くした人の歌」と考えてはどうだろう。

自分の手が届かないところで、例えばニュースか何かで恋人の家が火事になったことを知って、自分の住むアパートの中で固まってしまう。

それ以上ニュースの音声を聞くのが辛くなって目を塞ぎ、頭の中で恋人の姿を思い描いて、それすらも残酷な現実によって崩れていって、そこで初めて恋人が亡くなったことを理解するのだ。

 

…やはり無理があるだろうか。アジカンは難解な曲が多い。意味なんてないのかもしれない。

歌詞の意味がなんにせよ、この曲の持つ切なさと虚しさは、唯一無二のものである。

11.アフターダーク

PVの安物感がシュール。

これは10年も前の曲なのだ。今よりもCGが発達していないのも仕方ない。

夜風が運ぶ淡い希望を乗せて
何処まで行けるか
それを拒むように世界は揺れて全てを奪い去る
夢なら覚めた
だけど僕らはまだ何もしていない
進め

夜にふと理想の自分を思い描き、自分にはもっと出来ることがあるんじゃないかと希望を持つ。

世間はそれを馬鹿にして嘲笑い、自分から時間やお金、希望を奪っていく。

自分のやることは見えた。世間の言うことは聞かなくていいなんてことも分かっている。

だけどまだ何もしていない、勝負はここからだ。という歌。

 

アジカンは「理想を目指す自分と、それを邪魔する社会」という図式の歌詞が多いように感じる。

それは売れるまでに時間のかかったアジカンが、売れない間ずっと「音楽で食っていくなんて馬鹿らしい」と言われ続けた反動なのだろう。

だけど僕らはまだ何もしていない、というのがミソだ。世間の言葉に反抗するだけでは駄目なのだ。結果を出してこその努力である。

僕はできれば努力せずに結果を出したい、と思ってしまうタイプだ。

12.或る街の群青

アニメ映画「鉄コン筋クリート」の主題歌になった曲。

注目してほしいのは 2:24~あたりだ。

嫌になって投げ出した全部
黒くなって崩れ落ちたよ
寂しくて塗りつぶした全部
怖くなって闇に落ちたよ

嫌になって、投げ出して、黒くなって、崩れ落ちて、寂しくなって、塗りつぶして、怖くなって、闇に落ちて....この暗い言葉の羅列。ひたすらにこみ上げる黒い感情。

そしてここのドラムが凄い。マーチング経験者ならではのフレーズだ。

ふつう暗く落ち着くところといえば、ドラムはゆったりと刻むものだが、この曲は逆に慌ただしいフレーズを組み合わせてきている。

これが絶妙だ。ドッタンバッタンとしたドラムの慌ただしさに、混沌とした世界、揺さぶられる心、速くなる脈拍、粗くなる呼吸....それら全てが詰まっているのだ。

そしてふさぎこむ。現実から逃げる。ジャッ!というキレとともにドラムはぱたりと止む。

異次元ヲ回遊
青ク深イヨル
セカイヲカエヨウ
ソコカラナニガミエル?

三次元から逃げて頭の中を回遊する。そこでふさぎ込んでいても何にもならないことに気付く。現実が嫌なら、現実を変えてしまえばいい。

そして「そこから何が見える?」だ。お前に何が見えているんだ?という問いかけ。

お前は何も見ていないんじゃないか?見ていないフリをしているんじゃないか?という意味にもとれる。

 

どうだろうか。このドラムの表現力は。

僕はギターやベースについては何も知らないので、ドラムしかろくな解説ができない。というかドラムですら、ろくな解説ができていないかもしれない。

13ソラニン

浅井にいおの「ソラニン」という漫画の、実写映画の主題歌。

漫画作中にも登場する歌詞で、アジカンの中では珍しく、ゴッチでなく浅井にいお作詞の曲だ。

あの時こうしてれば あの日に戻れれば
あの頃の僕にはもう 戻れないよ

解説するまでもない、そのまんまの歌詞。

その時々の選択を間違っていたことに気付いても、そのときに戻ることは決してできない。

たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする
きっと悪い種が芽を出して
もう さよならなんだ

ゆるい幸せ、だらだらとした生活が続くと、どこかで限界がくる。

いつか、今までの生活とはさよならして、新しい挑戦を始めなければならなくなるときがくる。

さよなら それもいいさ
どこかで元気でやれよ
僕もどーにかやるさ
そうするよ

今までの生活を続けることを否定して、そんなだらけた自分とは決別する。それもいい。

友達とくだらないことで笑い合っているのももうお終い。楽しかったよ、元気でやれよ。

これからどうなるかは分からないけれど、どーにかやるさ。

 

今までの自分をすっぱり切り捨てて、新たな人生を歩む歌だ。

ソラニン」というのは、ジャガイモの芽に含まれる毒のことだ。そしてこの毒は、ジャガイモの成長には必要不可欠なのである。

つまり、今までの生活は結果的に毒になったけど、今までの生活のおかげで自分は成長できた。ということだ。

今までの事柄に「さよなら」「元気でやれよ」と優しい言葉をかけてあげられるのも、それらのおかげで成長できた、ありがとうという感謝があるからなのだ。

14.ムスタング

ソラニン」がやたらと有名だが、この「ムスタング」も一応映画ソラニンで使われている曲だ。

作曲にベースの山ちゃんも参加している。

 

全体的に、ずいぶんふわふわとした淡い言葉を使うなーっていう感じがする。

偽りはない 虚飾などない
もともとはそんな風景画
絵筆を使い書き足す未来
僕らが世界を汚す

偽りも虚飾もない、あるがままの世界。それが本来の世界というものの在り方だった。

それを人間が、自分の欲望のために、次々といろんなものを発明し、本当はあるはずじゃなかった物を書き足して、本来は美しいこの世界を汚してしまう。

偽りはない 虚飾などない
そんな冗談は言うまいが
誰にも言えない いつかの誓い
それだけが僕の誇り

「偽りも虚飾もない!僕は聖人だ!」というわけではないが、誰にも言えない誓いがある。それだけは絶対に偽りのない、僕の誇りだ。

 

アジカンの中でも、かなり訳のわからない難しい歌詞ばかりだった。

意味の意味よりも、言葉の雰囲気を噛み締めてほしい曲だ。

15.サイレン

変わっているというか、ちょっと凝った曲だ。

まず、イントロが超長い。アジカンはイントロ長めの曲が多いが、その中でもダントツで長いのである。

ライブバージョンだから長いのでない。CD音源もこのくらい長いのだ。

 

それと、この曲の他に「サイレン#」という曲がある。

ファンの間では普通のを表サイレン、#がついた方を裏サイレンなんて言われている。ファン同士の会話では「どっちのサイレンが好き?」なんて質問もしばしば。

で、この「サイレン」と「サイレン#」、それぞれ歌詞の目線に違いがある。

表サイレンは男目線で、裏サイレンは女目線の歌詞なのだ。このことから、男サイレン、女サイレンとの呼び名もある。ややこしいので統一してほしいところだ。

 

掴んだ細い腕
よぎる蜉蝣
綺麗な羽を僕にくれよ

男の方が、女の方の腕を掴み、呼び止める。

目の前をよぎる綺麗なカゲロウを見て、未練たらしい自分がみっともない男に見えて、カゲロウの美しさを羨む。

どうやら、フラれてしまった男の苦悩の歌詞のようだ。同情すら覚える。

存在証明を鳴らせ
サイレン

それでも最後はなんとか立ち上がる。

自分という存在を、相手にアピールしようと決意。フラれてもなおアプローチだ。

彼がその後よりを戻したかどうかは、ご想像におまかせ、ということらしい。

16.サイレン#

さっきも言ったが、この「サイレン#」は女視点である。

太い指あなたの手
夜を舞う白い羽
いつかきっと忘れて
私なんていらないよ、きっと

なんとびっくり。女の人の方は男が嫌いでフッたのではなかったのだ。

男の態度に、私への愛はとっくに冷めてる、と勝手に思い込んで、それでフッたようなのだ。

闇をかき分け差し込む光
今も消えない明日への焦り
理由(わけ)もなく止まないその痛み

人を騙すような悪い男はフッた、これですっきりしたはずだ、光が差し込んでくるはずだ。

それなのに、やっぱり今も焦っている私。それなのに、やっぱり胸の痛みは止まらないまま。

その通りだ。「サイレン」を聞いて未練たらしい男だと思ったが、フッた女も未練たらたらだったようだ。

 

この2曲のおもしろいところは、こういうことだ。男女二人の視点で見てみると、男女のすれ違いがはっきりと見えてくる。

実際にこういうすれ違いはよくあるだろう。そのとき、こういう風に心情が曲に流れて聞こえてきたらいいかなぁ、なんて思う。

…いや、それはそれで怖そうだ。相手が自分をどれだけ嫌っているか分かっちゃいそうで。

17.藤沢ルーザー

見る前から人を笑わせる、酷いサムネである。もっといいシーンあっただろこれ...

MVは、売れないバンドマンが採用通知を受け取るところから始まる。

バンドマンとしての自分とサラリーマンとしての自分、それぞれにそれぞれの苦労が待ち受けている...そんな爆笑必須のMVである。オチも見逃せない。

 

さてこの曲、馬鹿らしいロックが全面に出ている曲である。

歌詞はどこかうかうかしてる雰囲気で、曲調はポップで聞きやすい。そしてその軽さが心地いい。

メンバー全員が社会人を経験している身として、バンドマンとサラリーマンの狭間でどっちに絞ろうかと思い悩んだ経験がよく生かされている。

高いビル
愛は?
僕はほら 何にもないや

高いビル、お金はあるんだけど、愛は?っていう。

もう真昼の太陽が正午過ぎの猥談
ビルはシラけないように笑った

会社の昼休み、中年の上司の下世話な猥談が始まる。

おもしろくもないのに、ビル(の中のオフィスの中の社員たち)は愛想笑い。

人混み分けて這うように
逃げ腰ぎみの回覧
君が遠くで僕を呼んだんだ

名指しされないよう、人込みにまぎれてこっそり逃げたけど、先輩に見つかってやっぱり仕事を押し付けられてしまう。

そうだ 高いリール買おうか
今日はほら 天気がいいから

ストレスがたまるから、お金を使って憂さ晴らし。

言い訳が見つからなかったので「天気がいいから」。

 

ちょっとクスリとはこないだろうか。僕はこれでけっこうニヤニヤできる。

18.遥か彼方

アジカン初期らしい、激しめの曲。

アニメNARUTOの主題歌にも抜擢された。

 

生き急いで搾り取って
縺れる足だけど前よりずっとそう、遠くへ

一刻も早く、自分の力を振り絞りながら先へ先へと進む。

足が縺れても休憩してる暇はない、前よりももっと遠くへ向かう。

オリンピック選手のような、わき目もふらずに必死に努力するかっこいい姿が描かれている。

奪い取って掴んだって
君じゃないなら意味は無いのさ
だからもっと遥か彼方

人から奪い取って掴みとったものじゃぁ意味がない。自分で掴みとらなければならない。

だからもっと遠くへ、遥か彼方まで進み続ける。

情熱に満ちた歌詞。痺れる。

偽る事に慣れた君の世界を
塗り潰すのさ、白く

そしてこの純粋さ、誠実さである。

僕もずいぶんと偽ることが日常茶飯事となってしまったが、アジカンを聞いているせめてその間だけは、正直でありたいと思う。

19.深呼吸

ゆっとりとした曲で長さも短めだが、非常に鋭いところを突く、深い歌詞が魅力の曲である。

「どんな運命?」
「本当は…」
そんな他人任せの台詞

その場に居合わせただけの占い師に運命を聞く人々。「本当はこんな運命なのです!今のあなたは本当のあなたでないのです!」と嘯く占い師。

これらがいかに他人任せでいい加減な言葉かどうか、しっかりと考えてほしい。

一瞬さ 僕らの命など
終演のベルが鳴って幕は閉じるのだろう
一瞬の 僕らの美しさを
此処に刻むように 誰よりも深い呼吸を

命というものは短い。思いもよらぬところで人は命を落とし、その人生は幕を閉じる。

その一瞬の命の美しさを、生きているうちに刻み込む。

誰よりも深い呼吸 = 誰よりも充実した今を送る、ということだろう。

 

そう、この「深呼吸」という普遍的なタイトルには、こんな深い意味がこめられていたのだ。

死 = 呼吸がなくなるとき と考えた場合、死より一番遠い、一番生に近いところにあるのが「深呼吸」なのだ。

生きてるか死んでいるのかわからないような浅い呼吸ではなく、生きているうちにこの世界を噛み締めるための深い呼吸を、最高の人生を送ろう、というわけだ。

アジカンの歌詞の中でも僕がトップレベルに好きな歌詞である。

20.ブラッドサーキュレーター

凄く最近の曲だが、初期っぽい激しいロック色の残る曲だ。

ショートバージョンしか見つからなかったので、fullは購入してからのお楽しみということで。

情熱 燃やしたあの頃を
心血注いで取り戻すんだ
縁で繋がれば この日々も
捨てるほど壊れてないだろう

情熱とは、時がたつ度にだんだんと薄れていくものだ。これは個人の性格がどうとかいう話でなく、もう最初から決まっているDNAに刻まれているとしか言えない事柄なのである。

しかし情熱がないければ行動できない。それならば、情熱を保ち続ける努力、工夫をしなければならないのだ。

ライバルも目標も、全て情熱を保つためにある。そして失った情熱は取り戻すしかない。

そうして育てた情熱で繋がる縁があれば、その情熱に満ちた日々は無駄でなかった。というわけだ。

 

歩みを止めないで
希望を捨てないで
どうか振り向いて
どうか 君よ

ゴッチの願いが歌詞になっているところ。ショートverなのでこれだけだが、実際はこれの2倍くらいお願いが書かれている。

「~しないで」と否定形で歌われる願いは、まるで駄々をこねる恋人のようだ。「他の女の話しないで!」みたいな。

そして最後の願いが「どうか振り向いて」なのがまたいい。歩みを止めないことも難しい、希望を捨てないこともまた難しい、じゃぁせめて、せめて振り向くだけでも。

この「振り向く」には、こっちを向いて!という意味の他にも、自分のこれまで頑張ってきた日々を思い出して!というようにも聞こえる。

 

21.転がる岩、君に朝が降る

一人の人間の小ささ、無力さを歌う、虚しさに満ちた歌だ。

俳優や映画スターには成れない
それどころか君の前でさえも上手に笑えない
そんな僕に術はないよな
嗚呼…

俳優に成れないどころか、君の前ですら上手に笑えない。

こんなにもピュアな悩みを持っている人、本当に素敵だと思う。こんな人周りにいたら惚れてしまうかもしれない。

何を間違った?
それさえもわからないんだ
ローリング ローリング
初めから持ってないのに胸が痛んだ
僕らはきっとこの先も
心絡まってローリング ローリング
凍てつく地面を転がるように走り出した

何が間違いかもわからない、持ってもいないものを手にいられないのが辛い。

そしてこの先も、こんなことで悩むのだろうと考えて辛くなる。

いたたまれなくなって、転がるように走り出す。

岩は転がって僕たちを
何処かに連れて行くように
固い地面を分けて命が芽生えた

あの丘を越えたその先は
光り輝いたように
君の孤独も全て暴き出す朝だ

悩み、転げまわっているうちにいつの間にか朝がやってくる。

それは朝日が光輝く、孤独や悩みも暴き出して透かしてしまうような、素晴らしい朝だった。

ネガティブで感傷的な歌詞かと思いきや、救われるような歌詞を挿んでくる。僕がアジカンを聞くのをやめられない理由のひとつである。

 

そしてタイトルの「朝が降る」という言い回し。これがまた凄い。

「朝が来る」じゃ駄目なのだ。気付いたらやってくる朝、おもむろにひょっこりとやってくる朝、

上空から来ているものに気付きにくいように、近付いていることに気付かないから「朝が降る」なのだ。

それは必死にもがいているうちにふと問題が解ける、そういうところと似ている。

 

22.マジックディスク

時代が変わり、音楽の形も変わる。そんな音楽界の変遷を歌った曲だ。

廻る 君と今 エイトビート
ただし役目は終わりさ 銀のディスク
ほら 退けよ そこ退けよ

銀のディスクの時代は終わった、ということで、マジックディスクが「そこ退けよ」と。

乱暴な口調が妙なユーモアを生んでいる。なんだろうこの感覚。

ジャスト 今 君の希望
ロスト ほら 僕の理想

マジックディスク、デジタルの技術は、時代の希望にぴったりの代物だった。

しかし、それによって失われてしまった理想もあった。「昔の方がよかった」と語る人の心理だ。

特に名前のない この喜びを集めて
いまひとつ抑揚の無い日々に魔法を仕掛けて
折れそうでも ほら 僕は此処にいて
遠くても そう 君を想うよ

抑揚のない、味気ない日常に音楽を加えて、日々を豊かなものにしよう。

心が折れそうなときも、音楽はそこにあって

遠くのところにある音楽も、君のことを想っているよ、よいうことだろう。

 

歌詞もなかなかオモシロイが、メロディーもずいぶんと魅力的じゃないだろうか。

どこか不思議な感じのするメロディーは、まさにマジックとしか言いようがない。

23.羅針盤

ゴッチが楽しそうに弾いているのがかわいい。初期の頃の名曲だ。

情熱の羅針盤は未来をいつも指している
ほつれる蜘蛛の糸
切れそうでもつたって行く

情熱を持っているからこそ、未来が見え、自分のやるべきことも見えてくるものである。

方向は情熱の羅針盤に任せて、細い細い糸を必死でつたっていく。そんな歌詞だ。

消えないで灯火
未来をいつも指していて
鳴呼、君のその針は
未来、希望、目指している?

ラストの歌詞だ。

問いかけで終わるところが、この曲の魅力だ。

「僕の針は正しい未来を指しているのだろうか?」「希望に向かって進めているだろうか?」そんなことを考えさせられるのだ。

問いかけでぱたりと終わる音楽も、心に余韻を残すという大きな役割を果たしている。

そんな工夫が凝らされた音楽である。

24.ブルートレイン

聞いてもらえば言うまでもないが、ドラマー伊地知潔の魅力がぱんぱんに詰め込まれた曲だ。

潔のために書かれた曲といっても過言ではない。それくらい、潔の上手さが全面に現れる曲なのである。

 

伊地知潔は、バンドの要とも言える存在だ。

もちろんボーカルのゴッチが一番仕事をしているのだろうけれど、演奏面で言えば、潔はまさに必要不可欠な存在なのである。

テクニックがあるのにも関わらず、バンドではそれを滅多に見せない。それでも溢れ出る上手さが、バンドに安定感をもたらす。

そしてその滅多に見せない上手さを珍しく見せたのが、この「ブルートレイン」だ。複雑で変則的なドラムはドラマー格好の上達材料であり、多くの「叩いてみた」動画がネット上にあげられている。

ドラマーはぜひ一度挑戦してみてはどうか。

 

此処で 剥き出しで走る夕
歪なレール上を転がるように
「何処まで?」君は言う
それすら消えて無くなってしまうまで行きたい…

がむしゃらになって走る。困難も多い歪な道を、失敗もたくさんしながら転がるように走り続ける。

「どこまで?」「まだ走るの?」と言う余裕があるうちは、まだ行けるのだ。そんなこと考える余裕する無くなってしまうほど遠くまで行きたい。

25.迷子犬と雨のビート

繋がったのしか見つからなかった。4:58までとばすべし。

ポップで跳ねるリズムが特徴の曲だ。アニメ「四畳半神話大系」の主題歌になった。

余談だが、僕はこの「四畳半神話大系」の原作、森見登美彦のファンでもある。

 

僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出会おう
そんな日を思って 日々を行こう

何の変哲もない日々を繰り返す中で、いつか出会いがあることを信じながら、そんな日々を噛み締めながら生きていこう。

アジカンは日常を歌った歌が多い気がする。

曖昧な雨のビートの合図 捨てられた子犬の呼ぶ声
雑踏を分けて僕に届く ほら「誰か気付いて」と

降るのか降らないのかわからない、曖昧な雲行き。

いつか来そうな雨に怯える、「誰か気付いて」という捨てられた子犬の鳴き声。

これは人間も同じだ。誰にも認めてもらえない人間の、「誰か早く認めてくれ」という悲痛な叫びだ。

夜の街角の
土砂降りになって震える迷子犬も
きっと はにかんで笑う
そんな日を思って 日々を行こう

どんなどん底の状況に落ちても、いつかはにかんで笑う。

そんな日を思い描きながら、日々を噛み締めていこう。

いい歌詞じゃないか...

僕はこういうのに弱いのだ。一度落として、そこからまた救われる話。

 

それとこの曲、ふつうの楽器編成に加え、管楽器も参加している。

管楽器が加わることで生まれた華やかさも、この曲を楽しむポイントだ。

26.All right part2

比較的最近の曲。「オーライ!(大丈夫!)」という言葉の、何をしても許されるような、そんな自由を感じられる曲だ。

そしてこの曲、歌詞におもしろい仕組みがある。


居間のソファーの肘掛け
うずくまる猫と
エディと言う名の犬の模型
起き抜けに濃い珈琲を注いで

加糖を
嫌うビターな言葉
苦し紛れの嘘
気怠い午後に別れを告げ
心を解き放て

お気付きいただけただろうか。あいうえお順で歌詞が作られているのである。

ゴッチらしい遊び心だ。こういうのを見つけただけでも楽しい気分になる。

 

左脳
死んだように生きるより
少しはマシだろ
精子のように樹海を抜け
そういうときは右脳に聞け

左脳は論理や言語、右脳は感情や感覚を、主に司っている。

右脳に聞く = 自分が楽しいと思う方を選べ、自分の感覚で決めろ、ということだ。

ちなみに、左脳の動きが止まると、尽きることのない幸福感を感じられることができるらしい。仏教で言う悟りを開くと幸せになる、ということの原理はここからきているんだとか。

手を握り君とハグをして
溶けるようなビートが
愛のよう
祈りのよう
この夜を満たすミュージックを

この歌詞がとても好きだ。

「キスをして」みたいな恋人に限定されたことでなくて、もっと気軽に男女問わず誰とでもできる、でも本当に心を許している人としかしない「ハグ」なのだ。とても幸せに満ちた感じがしないか。

27.バイシクルレース

静かなイントロから入り、中盤で盛り上がり、イントロの音に帰ってきてまた静かに消えるアウトロが綺麗。

何かに躓いて、今まで続けてきたことをふと止めたくなったときに聞きたくなる曲だ。

遠く向こうから雨の匂い
少し前から気付いていたんだよ

あぁ嫌な予感してたけど、やっぱり雨かぁ。

劇的なショックというわけでは無いにしろ、じわじわとやる気が削がれていく、地味だけどやっぱり辛い出来事。あるよねこういうの。

走り出して数分の彼にだって
振り向けビーナス
いつかはこの空洞を埋めるように
微笑み合いたいな

頑張り続けた先に未来があって、始めたばっかりの頃は何も得られない、なんて考えを持つのもストイックでかっこいいかもしれないけれど

始めたばっかりだけどいきなり結果出たりしないかなぁ、神様ぁー....という、ゆるく甘く他力本願な、この歌詞。

こういう少しだらしないところが、人間らしい。

 

どうでもいいが、この頃のゴッチの髪型、かなり変わっている。

どうしたのその有名イラストレーターみたいな髪。昔はもっとサラリーマンっぽかったのに。

28.新世紀のラブソング

タイトルを聞いた直後は「えぇ....アジカンがラブソング,,,,」なんてちょっとうーん、と唸ったものだが

いざ聞いてみると、やっぱりアジカンで安心した、それどころかアジカンを更に好きになった。

夕方のニュースで何処かの誰かが亡くなって
涙ぐむキャスター それでまた明日
そんなふうには取り上げられずに僕らは死ぬとして
世界は続く 何もなかったように

悲しいニュースも、結局は他人事。「ご冥福をお祈り~」なんて悲しそうに言いながら、「またあした~」でニュースは終わり、明日には悲しいニュースも忘れられている。

そんなニュースにすら取り上げられずに死んでいく自分、そして自分が死んでも何の問題もない、という事実。

朝方のニュースでビルに飛行機が突っ込んで
目を伏せるキャスター そんな日もあった
愛と正義を武器に僕らは奪い合って
世界は続く 何もなかったように

ビルに飛行機が突っ込んでも、そのときの悲しみはいつの間にか忘れられ、「そんなこともあったなぁ」という思い出話にしかならない。

愛と正義を語りながら人々は戦争をして、そんなことは無かったように世界は続く。愛はときに間違った方向へ向かい、人々の命を奪うこともあるのだ。

確かな言葉が見当たらない
言い当てる言葉も見当たらない
それでも僕らは愛と呼んで
不確かな想いを愛と呼んだ

他のどんな言葉でも言い表せないような、胸の高鳴り、心の痛みを、人々は「愛」と呼んだ。

不確かで不安定でときに人を傷つけるその想いを、「愛」と呼んだ。

息を吸って 生命を食べて
排泄するだけの猿じゃないと言えるかい?

愛とは動物の本能であり、愛という感情に支配された人間はしばし我を忘れることがある。

愛するということは、そんな風に本能だけで動く猿と変わらないんじゃないか?

 

僕には表現できない。この感動。

このような言葉で噛み砕いてみたが、やっぱりなんか違うというか、歌詞の深さに比べて解釈が薄っぺらい感じだ。申し訳ない。

とにかくアジカンの歌うラブソングは、甘ったるい言葉で愛の素晴らしさを語るのではなく、もっと広く世界を見据えた、愛という言葉の本当の意味を追求する「ラブソング」なのである。

この新しいラブソングの形はまさに新世紀ではないのだろうか。やはり一味違う、一筋縄ではいかないのがアジカンだ。

29.未来の欠片

初期も初期、アジカンメジャーデビュー後、初のシングルの表題曲だ。

些細な言葉や何気ない仕草で
綻ぶ思いをただ確かめたい僕の歌

悲しい顔して 切ないふりして
消えゆく思いをただ塞ぎ止めたい今日の歌

好きな人の話す言葉や何気ない仕草を見て、「脈ありなんじゃないか!?」なんてことを確かめようとする。

一緒に会って話をして、別れたあとの相手が自分という存在を意識しなくなってしまうのが切ない。相手に少しでも自分のことを意識してほしくて、別れ際には必死で悲しく切ない顔を見せて、どうにかこの気持ちを察して、と考える。

繋いでいたいよ
君の声が聞こえた日から萌える色
伸ばした手から漏れた粒が
未来を思って此処に光る

声を聞いた瞬間から、繋がっていたいと思った。

どうしても欲しくなって伸ばした手の指の隙間から、ちらりと見える君。

そんな君と一緒にいられる未来を思い描く。

 

というように聞こえるが、正直言ってよくわからない。

抽象的、難解、解読不可能の歌詞。それでも何となくニュアンスだけは伝わってくる凄さ。

しかし僕には、その曲から伝わる感じを言葉にすることができないのだ。

曲全体の意味で言えば、今はまだバラバラだけど、いつか同じ時を過ごすようになりたい。それぞれの未来の欠片がつながって、二人で一緒に未来を夢見るようになりたい、ということだろう。

30.ループ&ループ

不朽の名曲。ポップなアジカンを代表する曲だ。

右手に白い紙
理由なき僕の絵を描いた途中で投げ出す
その光る明日を

何色にも染まっていない純な心(白い紙)を、自分の心の底から湧き上がってくるもの、自分が本当にやりたいことで満たしていく(理由なき僕の絵)。

それを途中で投げ出してしまう、大人になるにつれて周りに合わせるようになってしまう。

それは光る明日を投げ出すことにもなる。

所詮 突き刺して彷徨って
塗りつぶす君の今日も
つまりエンド&スタート
積み上げる弱い魔法

自分の絵が嫌になって突き刺して、何も分からなくなって彷徨って、そんなことをしながら今日という時間を塗りつぶしていく。

そして今日が終わると同時にまた一日が始まる、エンド&スタート。

そんな日々をただひたすらに積み上げる、それは魔法のように、でも空を飛ぶみたいな劇的なものでなく、弱い魔法のように少しずつ自分を変えていく。

そんな風に日々を繰り返すから、ループ&ループ。

由縁 失って彷徨って
垂れ流す僕の今日を
走り出したエンドロール
つまらないイメージを壊せ
そうさ

生きる理由を失って彷徨う。何事にも熱が入らず、だらだらと惰性で今日という時間を垂れ流していく。

人はいつか死ぬ、エンドロールは刻一刻と近付いてきている。

人生はつまらない、というイメージはぶち壊してしまえ。

 

どうだろうか。希望に満ちた歌だ。

毎日は繰り返されるように見えるけど、ちゃんと終わりに近付いている。

こんなところでうかうかとしている場合でない。人生つまらないなんて思いこみだ。今、未来に向かって走り出すべきだ。

 

あとがき

30曲もぶちかましてきた奴が何言ってんだと思われるかもしれないが、流石アジカン、いい曲が多すぎてこまる。

僕の腐りきった脳味噌と穴だらけの鼓膜では、一度聞いたアジカンの曲は、全て名曲のように聞こえてしまうのである。

初めて聞いて「えぇ...なんか変な曲だな...」と思っても、二回目、三回目と歌詞を確認しながら聴いているうちに、歌詞の意味はわからないくせに「いや、やっぱいい曲だわ」と思ってしまう。宗教のようだ。

 

順番は特に考えずに、僕の思いついた順で書いている。したがって決してランキングになっているわけではない。

ただ、ループ&ループだけは順番を変えて、一番最後に持ってきた。「今、未来に向かって走り出すべきだ」というキメ台詞が我ながらかっこいいと思ったからである。

 

僕の音楽知識が乏しいが故に、歌詞の解釈を考えることが中心になってしまったことは謝りたい。

しかもその解釈すら拙い。自分なりに一番しっくりくる言葉で表したが、歌詞の解釈は千差万別であり、他のアジカンファンの皆様やゴッチの考えるイメージとは、かけ離れたものになっているだろう。

ただここは、これだけ長い文章を初めて書いて、すっかり疲労しきっている僕の体に免じて許してほしい。

 

そう、この記事の文字数は16000字以上にのぼる。

普段2000字~3000字くらいの記事しか書いていない僕にとって、初の大仕事とも言える記事だったのがこの記事だったというわけだ。

これだけの文章を書ききれたのも、それだけの量を書くことのできる、いや、この量でも書ききれないほどの魅力を持つアジカンのおかげだ。

本当にいいバンドに出会ってしまったなと思う。

 

これだけあとがきを書いておきながら、まだ短い気がしてくる。本文が長くなったおかげで頭が麻痺しているのかもしれない。

このへんでお終いだ。あとは各自で聞いてほしい。

解散!

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