ここだけの話。

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音楽、本、自己啓発(オナ禁)の記事を書いているつもり。

アジカンファンが本気で考えた『アジカンの名曲』30連発!

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まえおき

このブログでも、昔やってたTwitterでも、リア友にも、それはもう飽きるほど言っていますが、

僕はASIAN KUNG-FU GENERATIONことアジカンの大ファンです。

 

アジカンの魅力をだらだら語ります。

まずは歌詞。NUMBER GIRLの影響を受けた、文学的な歌詞。意味があるともないともつかないその歌詞は、聞くもの全てを魅了し、後藤正文ことゴッチの創り出す不思議な世界に巻き込まれていきます。

そう、そのゴッチの声の中毒性もまた魅力的。最近はキノコ髪の中性的で声が高いボーカルバンドがトレンドですが、その中でゴッチの声は抜きんでて低い。他のバンドのボーカルと比べてというか、一般人と比べて低い。その低音ボイスの依存性はアルコールやニコチンと並ぶ。

ゴッチの話ばかりですが、他メンバーと一緒に作り上げるバンドサウンドを忘れてはならない。ゴッチの歌うメロディーをサポートする演奏は、ボーカルを邪魔することもなく物足りないこともなく、非常にいいバランスを保っている。その中でも特筆すべきはドラムの安定感でしょう。マーチングで鍛えたドラマー伊地知潔の演奏力は、他のバンドを一回りも二回りも上回っている。ついでに言うと顔もかっこいい。

 

...さて、今回はアジカンのほとんど全ての楽曲を聴いてきた僕が、アジカンのおすすめ曲を30曲紹介します。なぜそんなにたくさんかというと、30曲までにしか絞れなかったからです。

これは知名度、売り上げ問わず、僕の独断と偏見で選ばせてもらいました。聞くべし。

 

アジカン名曲30連発

1.ブラックアウト

強調しておきたいのが、ちょっと変わった曲の構成です。

掻き消してしまわないように
二つの黒い目が夜に輝いても
冬の雪原に茹だる炎天下
鈍る皮膚感覚
僕を忘れないでよ

これがサビ。と思われる。

今 灯火が此処で静かに消えるから
君が確かめて
ただ立ち尽くす僕の弱さと青さが
日々を駆け抜ける

そしてこれが、Bサビ。

そう、この曲は一度盛り上がって、サビ部分のあと、もう一段階の盛り上がりがあります。AメロBメロのように、AサビBサビが存在する珍しい楽曲。

これだけでアジカンというバンドが、いかに挑戦的なバンドが分かったのではないでしょうか?

 

2.夏の日、残像

切なさ漂う、青春の曲です。

あっという間に過ぎ去ってしまう、夏の甲子園のような歌ですね。それも甲子園の応援歌などではなく、甲子園に敗れる野球児の心情を歌った歌。

夕立ち 蝉の音 報われぬ幻想
僕だけ残して流れて流れた

流れて、流れた。

流れているのは分かっていても何もすることが出来ず、気付いたら流れきってしまっていた。

...夏休みの宿題のことですかね。

 

3.自閉探索

僕の薄っぺらい言葉で表現するとすれば、サビが凄すぎる曲だです

心に響かぬ言葉
僕だけもう意味を失うだけ

響けど届かぬ言葉
君だってもう僕を忘れるだけ

心に響かぬ、響けど届かぬ、不確かで不安定な言葉という存在。

僕は意味を失い、君は僕を忘れる。この手元に何も残らない、言葉の無意味なところに気付いてしまった虚無感。聞くだけで息苦しくなってきませんか?。

歌詞ももちろんだけど、ゴッチの歌の表現力がまた凄い。

叫ぶというより、泣き叫ぶという表現がしっくりくる歌い方。ゴッチの才能が垣間見えます。

 

4.君という花

神が授けたメロディー。驚異的な美しさ。

そしてこの曲は、ロック界の「四つ打ち裏打ちビート」ブームの火種役となった曲でもあります。

四つ打ち裏打ちビートとは、バスドラ四分音符、ハイハット八分音符の裏という、猿でもできる簡単ノリノリビートのこと。

KANA BOONやキュウソネコカミなんかがよく使うビートですね。特にKANA BOONは影響を受けたアーティストとしてアジカンを挙げており、最近発売されたトリビュートアルバムでも「君という花」をカバーしてます。

アジカンがロック界に与える影響は計り知れない。

 

5.夕暮れの紅

あまり有名どころではないが、もっと人気が出てもいい曲だと思ったので書かせていただく。

「うぉ~ぉ~ぉ~」から入るサビの解放感、いっきに世界が広がるこの感じがお気に入り。一種の感動すら生まれる。

そしてラスサビの歌詞に注目。

始まりの前に「意味ない」なんて言わないでよ
溢れ出す何か、継ぎ接いだ想いが刺さっている
漠然と未来を夢見ても 明日だって不安で笑って泣く

ひたすらに努力を続けて、努力の先にある数十年先を夢見ていい気分になって、そのくせにただの明日に怯えて、さまざまなことを経験しながらひたすらに生き続ける人間。

ちっぽけな人間の愛らしさが詰まった曲です。

 

 

6.リライト

アジカン史上最大のヒット曲であり、アジカン出世作であり、アジカン一発屋だと勘違いされる根源にある曲でもある。

この曲の大きな特徴がその勢いです。サビの疾走感が特に凄い。

消してリライトして
くだらない超幻想
忘られぬ存在感を

これだけ書くとめちゃめちゃ地味だが、曲を聞けば吹っ飛ぶこと間違いなし。

「けしてぇぇぇぇ!!リライトしてぇぇぇぇ!!くだぁーらーなぁーチョッゲッソン!!」文字に起こすとほんとにこんな感じです。

 

そのあまりに印象的な歌い方だけが頭に残ってしまうが、よく聞くとけっこういい歌詞ですね。

くだらない妄想や幻想、忘れたくてもいつまで経っても忘れることができず、「消して!書き換えて!」。誰もが一度は経験があるでしょう。

そう、中学時代の黒歴史ですね。

 

7.君の街まで

ファンの間では、MVが迷作名作だということで知られています。

この歌詞とは一切関係なく巨大ザリガニが現れるという破壊力。どうかしてるぜ....

 

揺らいでいる頼りない君もいつかは
僕らを救う明日の羽になるかな
まだ夢のような場所までは飛べなくても
羽ばたいている間は消えないから

いつも優柔不断で頼りない君。今はそんなでも、きっと明日は僕らを救うようなスーパースターになっているかもしれない。

アジカンは「君」という言葉をよく使うけど、この場合の「君」は、恋人というよりは友達、それも小学生くらいの頃の男友達のように感じます。

揺らいでて頼りなくて冴えなくていつも逃げ出す君、そんな君にまだ期待できる、そんな君をまだ信頼できる。

そんな根拠の無い期待や信頼は、小学生くらいにしか出来ないからなのかもしれない。

 

8.Re: Re:

アニメ「僕だけがいない街」で、12年も昔の曲にも関わらず主題歌に大抜擢。さらにアニメの内容ともぴったりということで、「アジカンの奇跡」との声も挙がった曲です。

 

記憶だって 永遠になんて
残らないものとおもい知って
僕はずっと掻きむしって
心の隅っこで泣いた

「思い出は一生残り続けるから~♪」なんて生温い音楽を周りが歌う中、アジカンゴッチは「記憶なんて残らない」とばっさり。

その通りだと思います。甘ったるいこと言ってるんじゃない。

思い出は一生じゃない。そのうち忘れられるものだし、だからこそそれに気付いたときに焦り悲しみ、思い出の大切さを知るのです。

ゴッチの思考は本当に深いところにありますね。

 

9.海岸通り

アジカンのゆったり曲の代表格であり、ひと通りアジカンを通ったアジカン通からの評価も高い曲。

ノスタルジックなサウンドと優しい歌詞がポイント。

あれがない これもない
どんな希望も叶えたい欲張り
そんな僕らの足りないものだけそっと包むように
夕凪の最後には優しく揺らぐ風
海岸通りに春が舞う

現代人に増えた、何もかも欲しがってしまう心。そんな欲望なんかどうでもよくなるような、海岸通りの風と景色。そこでふと春を感じる。

なんて詩的な歌詞なんでしょう。ゴッチの優れた感性が成せる技ですね。

 

内地の方に住んでる人は滅多にできないかもしれませんが、一人で海を眺めると、本当に穏やかな気持ちになります。

僕もモチベーションが出ないときは何となく海に足を向けることが多いですが、これがもうクセになるんです。

 

10.ワールドアパート

アジカンはサビで「おぉっ」と言わせるような曲が多いが、これもその類に入ります。

遠く向こうで
ビルに虚しさが刺さって
六畳のアパートの現実は麻痺した
目を塞いで
僕は君を想い描いて
想像の世界で君も全部なくして
分かったよ

これまた無理のある解釈で申し訳なくなりますが、これを「恋人を亡くした人の歌」と考えてはどうでしょう。

自分の手が届かないところで、例えばニュースか何かで恋人の家が火事になったことを知って、自分の住むアパートの中で固まってしまう。

それ以上ニュースの音声を聞くのが辛くなって目を塞ぎ、頭の中で恋人の姿を思い描いて、それすらも残酷な現実によって崩れていって、そこで初めて恋人が亡くなったことを理解する。

 

…やはり無理があるでしょうか。アジカンは難解な曲が多い。意味なんてないのかもしれない。

歌詞の意味がなんにせよ、この曲の持つ切なさと虚しさは、唯一無二のものです。

 

11.アフターダーク

PVの安物感がシュール。もう10年も前の曲です。

夜風が運ぶ淡い希望を乗せて
何処まで行けるか
それを拒むように世界は揺れて全てを奪い去る
夢なら覚めた
だけど僕らはまだ何もしていない
進め

アジカンは「理想を目指す自分と、それを邪魔する社会」という図式の歌詞が多いように感じます。

売れるまでに時間のかかったアジカンが、売れない間ずっと「音楽で食っていくなんて馬鹿らしい」と言われ続けた反動なのかもしれません。

だけど僕らはまだ何もしていない、というのがミソ。世間の言葉に反抗するだけでは駄目。結果を出してこその努力です。

僕はできれば努力せずに結果を出したい、と思ってしまうタイプですね。

 

12.或る街の群青

アニメ映画「鉄コン筋クリート」の主題歌になった曲。

注目してほしいのは 2:24~あたり。

嫌になって投げ出した全部
黒くなって崩れ落ちたよ
寂しくて塗りつぶした全部
怖くなって闇に落ちたよ

ここのドラムが凄い。マーチング経験者ならではのフレーズです。

ふつう暗く落ち着くところといえば、ドラムはゆったりと刻むものですが、この曲は逆に慌ただしいフレーズを組み合わせてきている。

これが絶妙すぎる。ドッタンバッタンとしたドラムの慌ただしさに、混沌とした世界、揺さぶられる心、速くなる脈拍に粗くなる呼吸....それら全てが詰まっています。

そしてふさぎこむ。現実から逃げる。ジャッ!というキレとともにドラムはぱたりと止む。

どうでしょう。このドラムの表現力。

言い遅れましたが、僕はギターやベースについては何も知らないので、ドラムしかろくな解説ができないです。

 

13ソラニン

浅井にいおの「ソラニン」という漫画の、実写映画の主題歌。

漫画作中にも登場する歌詞で、アジカンの中では珍しく、ゴッチでなく浅井にいお作詞の曲です。

 

さよなら それもいいさ
どこかで元気でやれよ
僕もどーにかやるさ
そうするよ

今までの生活を続けることを否定して、そんなだらけた自分とは決別する。それもいい。

友達とくだらないことで笑い合っているのももうお終い。楽しかったよ、元気でやれよ。

これからどうなるかは分からないけれど、どーにかやるさ。

 

今までの自分をすっぱり切り捨てて、新たな人生を歩む歌です。

ソラニン」というのは、ジャガイモの芽に含まれる毒のこと。そしてこの毒は、ジャガイモの成長には必要不可欠なもの。

今までの生活は毒だったかもしれないけれど、今までの生活のおかげで自分は成長できた。ということですね。

 

14.ムスタング

ソラニン」がやたらと有名ですが、この「ムスタング」も一応映画ソラニンで使われています。

作曲にベースの山ちゃんも参加しています。

 

全体的に、ずいぶんふわふわとした淡い言葉を使うなーっていう感じがします。

偽りはない 虚飾などない
もともとはそんな風景画
絵筆を使い書き足す未来
僕らが世界を汚す

偽りも虚飾もない、あるがままの世界。それが本来の世界というものの在り方だった。

それを人間が、自分の欲望のために、次々といろんなものを発明し、本当はあるはずじゃなかった物を書き足して、本来は美しいこの世界を汚してしまう。

偽りはない 虚飾などない
そんな冗談は言うまいが
誰にも言えない いつかの誓い
それだけが僕の誇り

「偽りも虚飾もない!僕は聖人だ!」というわけではないが、誰にも言えない誓いがある。それだけは絶対に偽りのない、僕の誇りだ。

 

アジカンの中でも、かなり訳のわからない難しい歌詞ばかりですね。

意味の意味よりも、言葉の雰囲気を噛み締めてほしい曲です。

 

15.サイレン

変わっているというか、ちょっと凝った曲。

まず、イントロが超長い。アジカンは比較的イントロ長めの曲が多いですが、その中でもダントツで長い。

ライブバージョンだから長いのでない。CD音源もこのくらい長いです。

 

それと、この曲の他に「サイレン#」という曲があります。

ファンの間では普通のを表サイレン、#がついた方を裏サイレンなんて言われています。ファン同士の会話では「どっちのサイレンが好き?」なんて質問もしばしば。

で、この「サイレン」と「サイレン#」、それぞれ歌詞の目線に違いがある。

表サイレンは男目線で、裏サイレンは女目線の歌詞になっています。このことから、男サイレン、女サイレンとの呼び名もあります。ややこしいので統一してほしいところ。

 

掴んだ細い腕
よぎる蜉蝣
綺麗な羽を僕にくれよ

男の方が、女の方の腕を掴み、呼び止める。

目の前をよぎる綺麗なカゲロウを見て、未練たらしい自分がみっともない男に見えて、カゲロウの美しさを羨む。

どうやら、フラれてしまった男の苦悩の歌詞のようだ。同情すら覚える。

存在証明を鳴らせ
サイレン

それでも最後はなんとか立ち上がる。

自分という存在を、相手にアピールしようと決意。フラれてもなおアプローチ。

彼がその後よりを戻したかどうかは、ご想像におまかせ、ということになっています。

 

16.サイレン#

さっきも言いましたが、この「サイレン#」は女視点の歌詞です。

太い指あなたの手
夜を舞う白い羽
いつかきっと忘れて
私なんていらないよ、きっと

なんとびっくり。女の人の方は男が嫌いでフッたのではなかったようで。

男の態度に、私への愛はとっくに冷めてる、と勝手に思い込んで、それでフッたみたいですね。

闇をかき分け差し込む光
今も消えない明日への焦り
理由(わけ)もなく止まないその痛み

人を騙すような悪い男はフッた、これですっきりしたはずだ、光が差し込んでくるはずだ。

それなのに、やっぱり今も焦っている私。それなのに、やっぱり胸の痛みは止まらないまま。

 

この2曲のおもしろいところは、こういうところです。男女二人の視点で見てみると、男女のすれ違いがはっきりと見えてくる。

実際にこういうすれ違いはよくあるでしょう。相手の心情を覗けたらどんなに楽なことか...

 

17.藤沢ルーザー

見る前から人を笑わせる、酷いサムネですね。もっといいシーンあっただろこれ...

MVは売れないバンドマンが採用通知を受け取るところから始まります。

バンドマンとしての自分とサラリーマンとしての自分、それぞれにそれぞれの苦労が待ち受けている...そんな爆笑必須のMVです。オチも見逃せない。

 

さてこの曲、馬鹿らしいロックが全面に出ている曲です。

歌詞はどこかうかうかしてる雰囲気で、曲調はポップで聞きやすい。そしてその軽さが心地いい。

メンバー全員が社会人を経験している身として、バンドマンとサラリーマンの狭間でどっちに絞ろうかと思い悩んだ経験がよく生かされていますね。

高いビル
愛は?
僕はほら 何にもないや

高いビル、お金はあるんだけど、愛はあるの?

 

人混み分けて這うように
逃げ腰ぎみの回覧
君が遠くで僕を呼んだんだ

名指しされないよう、人込みにまぎれてこっそり逃げたけど、先輩に見つかってやっぱり仕事を押し付けられてしまう。

そうだ 高いリール買おうか
今日はほら 天気がいいから

ストレスがたまるから、お金を使って憂さ晴らし。

言い訳が見つからなかったので「天気がいいから」。

 

ちょっとクスリとはこないだろうか。僕はこれでけっこうニヤニヤできます。

 

18.遥か彼方

アジカン初期らしい、激しめの曲。

アニメNARUTOの主題歌にも抜擢されました。

 

生き急いで搾り取って
縺れる足だけど前よりずっとそう、遠くへ

一刻も早く、自分の力を振り絞りながら先へ先へと進む。

足が縺れても休憩してる暇はない、前よりももっと遠くへ向かう。

奪い取って掴んだって
君じゃないなら意味は無いのさ
だからもっと遥か彼方

人から奪い取って掴みとったものじゃぁ意味がない。自分で掴みとらなければならない。

だからもっと遠くへ、遥か彼方まで進み続ける。

偽る事に慣れた君の世界を
塗り潰すのさ、白く

そしてこの純粋さ、誠実さ。

情熱と誠実に満ちた力強い歌ですね。

 

19.深呼吸

ゆっとりとした曲で長さも短めですが、非常に鋭いところを突く、深い歌詞が魅力の曲です。

一瞬さ 僕らの命など
終演のベルが鳴って幕は閉じるのだろう
一瞬の 僕らの美しさを
此処に刻むように 誰よりも深い呼吸を

命というものは短い。思いもよらぬところで人は命を落とし、その人生は幕を閉じる。

その一瞬の命の美しさを、生きているうちに刻み込む。

誰よりも深い呼吸 = 誰よりも充実した今を送る、ということでしょう。

 

死 = 呼吸がなくなるとき と考えた場合、死より一番遠い、一番生に近いところにあるのが「深呼吸」なのです。

生きてるか死んでいるのかわからないような浅い呼吸ではなく、生きているうちにこの世界を噛み締めるための深い呼吸を、最高の人生を送ろう、というわけですね。

アジカンの歌詞の中でも僕がトップレベルに好きな歌詞です。

 

20.ブラッドサーキュレーター

最近の曲ながら、初期っぽい激しいロック色の残る曲。

ショートバージョンしか見つからなかったので、fullは購入してからのお楽しみということで。

情熱 燃やしたあの頃を
心血注いで取り戻すんだ
縁で繋がれば この日々も
捨てるほど壊れてないだろう

情熱とは、時がたつ度にだんだんと薄れていくもの。これは個人の性格がどうとかいう話でなく、もう最初から決まっているような逆らいようのないものです。

しかし情熱がないければ行動できない。それならば、情熱を保ち続ける努力、工夫をしなければならない。

ライバルも目標も、全て情熱を保つためにある。そして失った情熱は取り戻すしかない。

 

歩みを止めないで
希望を捨てないで
どうか振り向いて
どうか 君よ

ゴッチの願いが歌詞になっているところ。ショートverなのでこれだけだが、実際はこれの2倍くらいお願いが書かれています。

「~しないで」と否定形で歌われる願いは、まるで駄々をこねる恋人のよう。「

そして最後の願いが「どうか振り向いて」なのがまたいい。歩みを止めないことも難しい、希望を捨てないこともまた難しい、じゃぁせめて、せめて振り向くだけでも。

この「振り向く」には、こっちを向いて!という意味の他にも、自分のこれまで頑張ってきた日々を思い出して!というようにも聞こえます。

 

21.転がる岩、君に朝が降る

一人の人間の小ささ、無力さを歌う、虚しさに満ちた歌。

 

何を間違った?
それさえもわからないんだ
ローリング ローリング
初めから持ってないのに胸が痛んだ
僕らはきっとこの先も
心絡まってローリング ローリング
凍てつく地面を転がるように走り出した

何が間違いかもわからない、持ってもいないものを手にいられないのが辛い。

そしてこの先も、こんなことで悩むのだろうと考えてまた辛くなる。

いたたまれなくなって、転がるように走り出す。

岩は転がって僕たちを
何処かに連れて行くように
固い地面を分けて命が芽生えた

あの丘を越えたその先は
光り輝いたように
君の孤独も全て暴き出す朝だ

悩み、転げまわっているうちにいつの間にか朝がやってくる。

それは朝日が光輝く、孤独や悩みも暴き出して透かしてしまうような、素晴らしい朝だった。

ネガティブで感傷的な歌詞かと思いきや、救われるような歌詞を挿んでくる。僕がアジカンを聞くのをやめられない理由のひとつです。

 

そしてタイトルの「朝が降る」という言い回し。これがまたおもしろい。

「朝が来る」じゃ駄目なのです。気付いたらやってくる朝、おもむろにひょっこりとやってくる朝、

上空から来ているものに気付きにくいように、近付いていることに気付かないから「朝が降る」という。

必死にもがいているうちにふと問題が解ける、そういうところと似ていますね。

 

22.マジックディスク

時代が変わり、音楽の形も変わる。そんな音楽界の変遷を歌った曲です。

廻る 君と今 エイトビート
ただし役目は終わりさ 銀のディスク
ほら 退けよ そこ退けよ

銀のディスクの時代は終わった、ということで、マジックディスクが「そこ退けよ」と。

乱暴な口調が妙なユーモアを生んでいる。なんだろうこの感覚。

ジャスト 今 君の希望
ロスト ほら 僕の理想

マジックディスク、デジタルの技術は、時代の希望にぴったりの代物だった。

しかし、それによって失われてしまった理想もあった。「昔の方がよかった」と語る人の心理ですね。

特に名前のない この喜びを集めて
いまひとつ抑揚の無い日々に魔法を仕掛けて
折れそうでも ほら 僕は此処にいて
遠くても そう 君を想うよ

抑揚のない、味気ない日常に音楽を加えて、日々を豊かなものにしよう。

心が折れそうなときも、音楽はそこにあって

遠くのところにある音楽も、君のことを想っているよ、ということでしょう。

 

歌詞もなかなかオモシロイが、メロディーもずいぶんと魅力的ではないでしょうか。

どこか不思議な感じのするメロディーは、まさにマジックとしか言いようがない。

 

23.羅針盤

ゴッチが楽しそうに弾いているのがかわいい。初期の頃の名曲です。

情熱の羅針盤は未来をいつも指している
ほつれる蜘蛛の糸
切れそうでもつたって行く

情熱を持っているからこそ、未来が見え、自分のやるべきことも見えてくるものである。

方向は情熱の羅針盤に任せて、細い細い糸を必死でつたっていく。

消えないで灯火
未来をいつも指していて
鳴呼、君のその針は
未来、希望、目指している?

ラストの歌詞がこれ。

最後が問いかけで終わるところもこの曲の魅力ですね。

「僕の針は正しい未来を指しているのだろうか?」「希望に向かって進めているだろうか?」と、そんなことを考えさせられます。

 

 

24.ブルートレイン

聞いてもらえば言うまでもですが、ドラマー伊地知潔の魅力がぱんぱんに詰め込まれた曲です。

潔のために書かれた曲といっても過言ではない。それくらい、潔の上手さが全面に現れています。

 

ボーカルのゴッチが一番仕事をしているでしょうが、演奏面で言えば、ドラマー潔はまさにバンドの要。

テクニックがあるのにも関わらず、バンドではそれを滅多に見せない。それでも溢れ出る上手さが、バンドに安定感をもたらしています。

そしてその滅多に見せない上手さを珍しく見せたのが、この「ブルートレイン」。複雑で変則的なドラムはドラマー格好の上達材料です。

ドラマーはぜひ一度挑戦してみてはどうでしょう。

 

此処で 剥き出しで走る夕
歪なレール上を転がるように
「何処まで?」君は言う
それすら消えて無くなってしまうまで行きたい…

がむしゃらになって走る。困難も多い歪な道を、失敗もたくさんしながら転がるように走り続ける。

「どこまで?」「まだ走るの?」と言う余裕があるうちは、まだ行ける。そんなこと考える余裕する無くなってしまうほど遠くまで行きたい。

 

25.迷子犬と雨のビート

繋がったものしか見つかりませんでした。4:58までとばすべし。

ポップで跳ねるリズムが特徴の曲。アニメ「四畳半神話大系」の主題歌にもなりました。

 

 

曖昧な雨のビートの合図 捨てられた子犬の呼ぶ声
雑踏を分けて僕に届く ほら「誰か気付いて」と

降るのか降らないのかわからない、曖昧な雲行き。

いつか来そうな雨に怯える、「誰か気付いて」という捨てられた子犬の鳴き声。

夜の街角の
土砂降りになって震える迷子犬も
きっと はにかんで笑う
そんな日を思って 日々を行こう

どんなどん底の状況に落ちても、いつかはにかんで笑う。

そんな日を思い描きながら、日々を噛み締めていこう。

 

いい歌詞じゃないか...

僕はこういうのに弱い。一度落として、そこからまた救われる。

 それとこの曲、ふつうの楽器編成に加え、管楽器も参加しています。

管楽器が加わることで生まれた華やかさも、この曲を楽しむポイントですね。

 

26.All right part2

比較的最近の曲。「オーライ!(大丈夫!)」という言葉の、何をしても許されるような、そんな自由を感じられる曲です。

そしてこの曲、歌詞におもしろい仕組みがある。


居間のソファーの肘掛け
うずくまる猫と
エディと言う名の犬の模型
起き抜けに濃い珈琲を注いで

加糖を
嫌うビターな言葉
苦し紛れの嘘
気怠い午後に別れを告げ
心を解き放て

お気付きいただけただろうか。あいうえお順で歌詞が作られているのです。

ゴッチらしい遊び心ですね。こういうのを見つけただけでも楽しい気分になれる。

 

手を握り君とハグをして
溶けるようなビートが
愛のよう
祈りのよう
この夜を満たすミュージックを

この歌詞がとてもお気に入り。

「キスをして」みたいな恋人に限定されたことでなくて、もっと気軽に男女問わず誰とでもできる、でも本当に心を許している人としかしない「ハグ」。愛と祈りのようなミュージック。

幸福感に満ち満ちた感じになりません?

 

27.バイシクルレース

静かなイントロから入り、中盤で盛り上がり、イントロの音に帰ってきてまた静かに消えるアウトロが綺麗。

何かに躓いて、今まで続けてきたことをふと止めたくなったときに聞きたくなる曲。

 

走り出して数分の彼にだって
振り向けビーナス
いつかはこの空洞を埋めるように
微笑み合いたいな

始めたばかりだけど、いきなり結果出したいなぁ、神様ぁー・・・という、ゆるく甘く他力本願な、この歌詞。

こういう少しだらしないところが、人間らしい。

 

どうでもいいですが、この頃のゴッチの髪型、かなり変わっていますね。

どうしたのその有名イラストレーターみたいな髪型。昔はもっとサラリーマンっぽかったのに。

 

28.新世紀のラブソング

タイトルを聞いた直後は「えぇ....アジカンがラブソング,,,,」なんてちょっとうーん、と唸ったものですが

いざ聞いてみると、やっぱりアジカンで安心する、それどころかアジカンを更に好きになる歌です。

 

夕方のニュースで何処かの誰かが亡くなって
涙ぐむキャスター それでまた明日
そんなふうには取り上げられずに僕らは死ぬとして
世界は続く 何もなかったように

悲しいニュースも、結局は他人事。「ご冥福をお祈り~」なんて悲しそうに言いながら、「またあした~」でニュースは終わり、明日には悲しいニュースも忘れられている。

そんなニュースにすら取り上げられずに死んでいく自分、そして自分が死んでも何の問題もない、という事実。

朝方のニュースでビルに飛行機が突っ込んで
目を伏せるキャスター そんな日もあった
愛と正義を武器に僕らは奪い合って
世界は続く 何もなかったように

ビルに飛行機が突っ込んでも、そのときの悲しみはいつの間にか忘れられ、「そんなこともあったなぁ」という思い出話にしかならない。

愛と正義を語りながら人々は戦争をして、そんなことは無かったように世界は続く。愛はときに間違った方向へ向かい、人々の命を奪うこともあるのだ。

 

痛い。心にぐさぐさくる。

そして極め付けがこれ。

 

息を吸って 生命を食べて
排泄するだけの猿じゃないと言えるかい?

愛とは動物の本能であり、愛という感情に支配された人間はしばし我を忘れることがある。

愛するということは、そんな風に本能だけで動く猿と変わらないんじゃないか?

 

僕には表現できない。この感動。

とにかくアジカンの歌うラブソングは、甘ったるい言葉で愛の素晴らしさを語るのではなく、もっと広く世界を見据えた、愛という言葉の本当の意味を追求する「ラブソング」なのです。

この新しいラブソングの形はまさに新世紀ではないのでしょうか。やはり一味違う、一筋縄ではいかないのがアジカンです。

 

29.未来の欠片

初期も初期、アジカンメジャーデビュー後、初シングルの表題曲です。

些細な言葉や何気ない仕草で
綻ぶ思いをただ確かめたい僕の歌

悲しい顔して 切ないふりして
消えゆく思いをただ塞ぎ止めたい今日の歌

好きな人の話す言葉や何気ない仕草を見て、「脈ありなんじゃないか!?」なんてことを確かめようとする。

一緒に会って話をして、別れたあとの相手が自分という存在を意識しなくなってしまうのが切ない。相手に少しでも自分のことを意識してほしくて、別れ際には必死で悲しく切ない顔を見せて、どうにかこの気持ちを察して、と訴える。

繋いでいたいよ
君の声が聞こえた日から萌える色
伸ばした手から漏れた粒が
未来を思って此処に光る

声を聞いた瞬間から、繋がっていたいと思った。

どうしても欲しくなって伸ばした手の指の隙間から、ちらりと見える君。

そんな君と一緒にいられる未来を思い描く。

 

正直、はっきりとした意味は分からないです。

抽象的、難解、解読不可能の歌詞。それでも何となくニュアンスだけは伝わってくる凄さ。

曲全体の意味で言えば、今はまだバラバラだけど、いつか同じ時を過ごすようになりたい。それぞれの未来の欠片がつながって、二人で一緒に未来を夢見るようになりたい、ということでしょうか。

 

30.ループ&ループ

不朽の名曲。ポップなアジカンを代表する曲です。

 

所詮 突き刺して彷徨って
塗りつぶす君の今日も
つまりエンド&スタート
積み上げる弱い魔法

自分の絵が嫌になって突き刺して、何も分からなくなって彷徨って、そんなことをしながら今日という時間を塗りつぶしていく。

そして今日が終わると同時にまた一日が始まる、エンド&スタート。

そんな日々をただひたすらに積み上げる、それは魔法のように、でも空を飛ぶみたいな劇的なものでなく、弱い魔法のように少しずつ自分を変えていく。

そんな風に日々を繰り返すから、ループ&ループ。

由縁 失って彷徨って
垂れ流す僕の今日を
走り出したエンドロール
つまらないイメージを壊せ
そうさ

生きる理由を失って彷徨う。何事にも熱が入らず、だらだらと惰性で今日という時間を垂れ流していく。

人はいつか死ぬ、エンドロールは刻一刻と近付いてきている。

人生はつまらない、というイメージはぶち壊してしまえ。

 

希望に満ちた歌ですね。

毎日は繰り返されるように見えるけど、ちゃんと終わりに近付いている。

こんなところでうかうかとしている場合でない。人生つまらないなんて思いこみだ。今、未来に向かって走り出すべきだ。

 

あとがき

30曲もぶちかましてきた奴が何言ってんだと思われるかもしれませんが、流石アジカン、いい曲が多すぎてこまる。

初めて聞いて「えぇ...なんか変な曲だな...」と思っても、二回目、三回目と歌詞を確認しながら聴いているうちに、歌詞の意味はわからないくせに「いや、やっぱいい曲だわ」と思ってしまう。まるで宗教のようだ。

 

順番は特に考えずに、僕の思いついた順で書いています。したがって決してランキングになっているわけではないです。

ただ、ループ&ループだけは意識的に一番最後に持ってきました。「今、未来に向かって走り出すべきだ」というキメ台詞が我ながらかっこいいと思ったからです。

 

...今回は長くなりすぎました。

次回はもっとコンパクトな記事書きます。おしまい。