『ドラム練習に筋トレは必要』はウソである2つの理由
「筋トレでドラム上達する」論の主張
まず、「お前もドラマーなら筋トレしようぜぇ~、見ろよこの上腕二頭筋!」という輩の言う『筋トレが大切な理由』。
大きく2つあります。
①体力がつくから
②大きな音量を出せるから
結論から言うと、あんまり意味ないです。というか全然無いです。
①ドラマーに体力はいらない
いらない、というと極端な話になるかもしれないけれど。
ドラマー = YOSHIKIというイメージの人にとっては、「ドラマーって体力必要なんだなぁ~」なんて思うかもしれません。
確かにYOSHIKI、いつも疲れてるし辛そうに見えますね。けれども。
YOSHIKIのドラム、普通に叩けばそんなに疲れません。
YOSHIKIは疲れるフレーズを叩いてるんじゃなくて、疲れる叩き方をしているだけ。
楽器でもスポーツでもなんでも、「疲れない最適な身体の動かし方」というのが存在していて...
YOSHIKIはそれを完全に無視して、がむしゃらに叩いている。だからしんどいだけなのです。
ちなみに初心者が疲れやすいのも、ドラムを叩く動きに慣れていないからですね。
勘違いしてほしくないのは、YOSHIKIが下手というわけではないということ。
YOSHIKIはあの必死な叩き方がファンの人気を集めているし、あれはパフォーマンスですから。
YOSHIKIもその気になれば体力使わずに叩けます。
②筋肉がなくても音量は出せる
音量を出すのに必要なのは「力を抜く」ということ。
脱力して叩くのと力を入れて筋肉で叩くのじゃぁ、スピードやスムーズさを考えても脱力した方が圧倒的にいい。
かの有名なデイヴ・ウェックルも「調子がいいときほどスティックが飛んでいく」と言ってたそう。
とか言ってるが、厳密に言うと筋トレで音量アップします。
「腕の重さ」が重いほど音量は大きくなります。別に筋肉じゃなくても、脂肪とかでもいいんですね。
ただ、筋トレでドラムの音量を上げるというのは、効率が悪いと思います。
筋トレの効果は出にくい。はっきりと効果が出るのに最低半年はかかる。
腕を重くするなら筋トレより太った方が早いし、もっと言うと前述した「最適な身体の動かし方(モーラーとか)」を勉強した方が更に早いし、音量もスピードも疲れにくさも変わってくる。
つまり筋トレよりもドラムの練習した方が上達する。
細くても活躍しているドラマー...
そもそも筋トレで上手くなるんら、プロドラマーはみんな筋トレしてるでしょうし。
マッチョじゃないドラマーがいることが、「筋トレは必須でない」ことの証明になるはず。
Jojo Mayer
まずは言わずと知れた超人ドラマー、ジョジョ・メイヤー。モーラー奏法の使い手。
身体の使い方がめちゃめちゃ上手いです。痩せてますが、生で聞くとその音量の大きさに驚きます。スピードも世界トップレベル。
そのグルーヴは天下一品。全てのドラマーのお手本にしたい、素晴らしいグルーヴ感の持ち主です。
38歳という若さで亡くなってしまったのが惜しい。
左利きのドラマーであり、オープンハンドという特殊な奏法を使って叩いてます。
天才が集まったとも言われる東京事変のメンバーの中でも、かなりの人気を誇っていたと思う。もちろん椎名林檎にはかなわないでしょうが。
そのフレージングもシンプルながら、的確なところに変則フレーズを取り入れたり、さらっと凄いことしてたりして、とにかく聞いていて飽きないドラマーです。
ドラマーが筋トレをする唯一のメリット
ところが筋トレは完全にメリット無しかというと、そうでもない。
僕の思いつくメリットといえば
見栄えがよくなる
これ。ドラマーの体が大きいと、それだけでなんとなく画になります。
もちろんドラマーとしての腕が上がるわけじゃない。見た目はぐっとよくなると思います。
まぁ、音がよければ何でもいいと思いますけどね。
チャド・スミスがかっこいいのは上手いからだ!
下手なやつは筋トレより練習しろよ!